interview
CESの展示会場(Intelブース)で海外メディアの取材を受けました。(日本メディアの取材はありませんでした・・・)

 

せっかくCES2014に行ってきたので、感じたことをまとめます。
どこのブースで何があったとか、そういうことはいろんな人やメディアが伝えているので割愛。
今更だしね。

今回のCESにおけるキーワードを二つあげるなら、
「ウェアラブル」と「モノのインターネット(Internet of Things)」じゃないでしょうか。

それぞれについて、もうちょっとくわしく書くことにします。

 

1.ウェアラブル

GoogleGlassをはじめとする各種メガネデバイスや、Fitbitのような生体センサなど、
センサーやデバイスが絡むモノが非常に多いように思いました。
腕時計型とかヘッドマウント型とか。ロボット系とかジェスチャー認識とか。

印象としては、みんな、スマートフォンの次を見つけ出したくてあがいているという感じ。
どれをとっても決定打がないというか。

現時点では、いちいち身につけるのめんどくさいなぁと思いました。

それを払拭するためには、ファッションとして身につけたくなる、パンツくらいにつけてないと恥ずかしいくらいのものにするか、メガネみたいに多少めんどくさくてもつけないと困るくらいのベネフィットが必要です。

ウェアラブルの行き着く先は、写真が撮れたりメールが確認できたりというような、スマホを持ち歩かなくても良くなるとかそういうことではないと思います。

人間の動きや、脈や脳波などの生体情報をいかにセンシングして、その人に有用なようにフィードバックできるかが大事なポイントでしょう。

フィードバックのさせ方はメガネとか腕時計とかじゃなくてもいいですよね。
もっというと、別に映像である必要もない。

だから、ウェアラブルは、センシングの技術向上と、デバイスの性能アップと小型化と、データ処理方法のブレークスルー(ビッグデータのような)と、液晶に変わる表示方法の模索と、、、というような、次のビジョンを実現する技術を革新させるために必要だったんだな、と後々言われることになりそうな気がします。

 

2.モノのインターネット(Internet of Things)

人間側に働きかけをすることに軸を置いたのがウェアラブルだとすると、人間以外のモノに軸を置いたのがIoTです。

ざっくりいうと、あらゆるモノがインターネットにつながるということですね。
センサーと、それを処理するCPU等がどんどん小型化してコストが下がればなんでもネットにつなげることができるということで、IntelもEdisonというSDカードサイズのボードを発表したりしていました。

これ、何が嬉しいんでしょう?

工場レベル、街レベル、国レベルで流通や交通の効率化が図れるということだそうです。
それだけじゃなくていろんな可能性があると感じて、各企業がどんどん参加を表明しているという。一番はGoogleでしょうか。
・・・またGoogleだ。

その辺にあるモノがすべて情報をセンシングしてネット上にデータを送信するようになったら、世の中がどんなふうに動いているか(の一部)がデータとして蓄積できる、ということが大事なんですね。

データさえ取れればあとは解析すれば今まで気づかなかったことに気づく、かもしれない。

それにしても、モノのインターネットって言葉がダサすぎる。言いたくないもんなぁ。
IoTって言っちゃう。

何かかっこいい言葉をつくらないとだめですね。

 

3.今後のUX

そうやって考えていたら、この二つは歩み寄って混ざっちゃうんだろうな、という結論に至りました。

身につける代わりに周りのモノ達が人間の様子をセンシングして判断してくれる社会。
モノ達が人間達を慮って生きやすいようにアシストしてくれる社会です。

人間が、自分でやりたいこと、やった方が気持ちの良いことだけをする方向になっていくのではないでしょうか。

例えばテレビを見ながらソファーで寝てしまったら、ソファーがそれに気づいてテレビに知らせ、エアコンは風邪を引かないように温度や湿度を調整し、徐々に電気を暗くしてくれる・・・とか。

その人がソファーで寝るのが嫌いな人だったら、寝そうになったら起こして、寝室のモノ達が一番寝るのに適した状態になるように準備してくれたり。

街を歩いているとその人が約束の時間に間に会うように街のモノ達が道を教えてくれ、靴や鞄がその人の状態を認識して体調を把握し(これはウェアラブル)、小腹が空いていることに気づき、約束時間をオーバーしないお店をレコメンドしてくれる。
人の動きから一番効率よく事故が起こらないように交通整理もしてくれるかも。

なんていうか、環境に人が合わせるんじゃなくて、人に環境が合わせてくれるような時代が来るんじゃないでしょうか。

何かセンサデバイスを身につけるのではなく、身につけるモノを含めていろんな身の回りのモノがセンサと通信を備えて良いようにセンシングしてくれる・・・として、やっぱり見せ方(情報の人への伝え方)がまだまだ遅れているような気がします。

細かいおもてなしのUI/UXって、日本人が得意な分野だと思うんだけどなぁ。
チャンスじゃないでしょうか?

 

さて、これからMWCに参加してきます。

モバイルに特化した展示会を見たら、考えが変わるでしょうか?

CES2014に行ったのでちょっと先のUI/UX的なことを考えてみたよ。

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